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前傾姿勢で走ると膝の負担が小さい

多くの人がフルマラソンの後に膝の痛みを訴えます。膝は一度痛めると長引きますので、要注意。そうならないために、フルマラソン中の姿勢に気をつけてください。

 2014年に報告された論文は、男女12ずつの計24人のランナーに、自由な姿勢、前傾、背中をそる感じの姿勢で走ってもらい、筋肉の電気信号などを計測して膝へのストレスを計算しています。

Hsiang-Ling Teng & Christopher M. Powers. Sagittal Plane Trunk Posture Influences Patellofemoral Joint Stress During Running. Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy, 2014 44:10, 724-726

 自由な姿勢で走った時のランナーの傾斜の平均は、7.3度の前傾でした。そして、自由な姿勢よりもさらに前傾姿勢を取ると、膝へのストレスが減少することが分かりました。自由な姿勢よりも約7度(6.8度)前傾姿勢を取ると、膝への負担が6%軽減されていました。しかし一方で、自由な姿勢よりも3.3度だけ前傾姿勢を取ると、膝への負担が逆に7.4%増加してしまったそうです。

 「いつもより、さらに約7度の前傾」を意識してフォームを見直すと、フルマラソン後の回復がずっと早くなると思います。

エンドルフィンとギリシャの女神アトランタ

走り始めの6秒間しか蓄積酸素はもたない

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