48歳からの時期は性ホルモンの量が変化する。かなりおおきな変化があるので、いままでランニングをしていた人でも、体についてよく調べることが大切だ。そこで、このあたりの年齢に調査した運動との関連論文がないかみてみよう。
BMJ2009; 338 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.b688(Published 06 March 2009) Cite this as: BMJ 2009;338:b688
BMJという有名な雑誌から「50歳の男性の余暇の身体活動の変化後の総死亡率:人口ベースのコホートの35年間の追跡調査Total mortality after changes in leisure time physical activity in 50 year old men: 35 year follow-up of population based cohort 」というものだ。ちょっと僕の趣旨とはちがって、50歳から運動をはじめる人への論文だが、参考になる。
スエーデンの研究者がおこなったもので、題名通り35年間も調査をしている。1970~73年に50歳だった2205人。60歳、70歳、77歳、82歳の時に、再度検査を行った。50代で運動をスタートした男性たちを運動量で4段階にわけてみた。その分類が、ちょっと面白い。この場合、低運動とは、気が向いたときにウオーキング程度。中運動とは、週に3時間ぐらいのスポーツ。高度運動とは、定期的に運動をする習慣がある。上記のように仮定して、
グループ(1)低・中等度運動→低・中等度運動
グループ(2)高度運動→低・中等度運動
グループ(3)低・中等度運動→高度運動
グループ(4)高度運動→高度運動
にわけている。
なお、論文には存在しないのは、マラソンを毎日練習して月間200kmをこえるような人。そこが、この論文の残念なところ。
すると、
グループ(3)の動きが注目で、最初の10年間は、一番死亡率が高いのだ。そして、その後、中等度運動と高度運動は、下がってくるのだ。
この論文では、死因に関しては分析はされていない。運動について知識をつけずにサイクリングにでて上での交通事故もある。もともとヘビースモーカーが準備体操もしないでランニングをしたかもしれない。しかし、この論文からいえることは、50歳からの10年間は危険域なのだ。そして、それは、月間200kmのランニングをしているランナーにも、いまから始めるランナーにも何かしらの影響はあるだろうということである。
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