小児の多臓器炎症性症候群（MIS-C）は、2019年のコロナウイルス病に関連しています。ニューヨーク州保健局（NYSDOH）は、この症候群の入院患者を説明するために、州全体の積極的な監視を確立しました。

Multisystem Inflammatory Syndrome in Children in New York State
List of authors.
Elizabeth M. Dufort, M.D., Emilia H. Koumans, M.D., et al., for the New York State and Centers for Disease Control and Prevention Multisystem Inflammatory Syndrome in Children Investigation Team* June 29, 2020, at NEJM.org.

ニューヨーク州の病院は、21歳未満の入院患者における川崎病、毒素性ショック症候群、心筋炎、および潜在的なMIS-Cの症例を報告し、NYSDOHに医療記録を送信しました。2020年3月1日から5月10日までの間にMIS-CのNYSDOH症例定義を満たした患者の臨床症状、合併症、および転帰を要約した記述的分析を実施しました。

2020年5月10日の時点で、合計191件の潜在的な症例がNYSDOHに報告されました。MIS-Cが確認された95人の患者（実験室で確認された急性または最近の重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2 [SARS-CoV-2]感染）およびMIS-Cが疑われる4人（臨床的および疫学的基準を満たしている）のうち、53人（54％）男性でした。78人中31人（40％）が黒人で、85人中31人（36％）がヒスパニック系でした。合計31人の患者（31％）は0〜5歳、42人（42％）は6〜12歳、26人（26％）は13〜20歳でした。

すべて発熱または悪寒をしめしました。97％に頻脈、80％に胃腸症状、60％に発疹、56％に結膜注射、27％に粘膜の変化がありました。C反応性タンパク質のレベルの上昇、d-二量体とトロポニンは、それぞれ患者の100％、91％、71％で見つかりました。62％が昇圧剤のサポートを受け、53％が心筋炎の証拠があり、80％が集中治療室に入院し、2人が死亡しました。入院期間の中央値は6日でした。

新型コロナウイルスは子供の体にも大きな爪痕をのこす

ニューヨーク州の子供における多臓器炎症性症候群の出現は、広範なSARS-CoV-2感染と一致しました。皮膚、粘膜皮膚、および胃腸の症状を伴うこの過炎症性症候群は、心機能障害と関連しています。