医学誌CancerCell に発表されたウエル・コーネル大学の研究者とニューヨークの4つの総合病院の調査では、重要なのはウイルス量であったとしています。
ニューヨーク市の3つの病院に入院した100人の癌患者と2,914人の癌のない患者の鼻咽頭スワブ検体に適用された逆転写ポリメラーゼ連鎖反応アッセイからのサイクル閾値(C T)値を使用してSARS-CoV-2ウイルス量を測定しました。全体として、院内死亡率は、ウイルス量が高い患者で38.8%、ウイルス量が中程度の患者で24.1%、ウイルス量が低い患者で15.3%でした。同様の所見が癌患者で観察されました。
抗がん剤の患者さんの場合は、免疫がおちていることが重要
しかし、がんの患者さんは、化学療法やその他の治療法によって免疫が抑制されることが多く、ウイルス性疾患にかかりやすい可能性があります。
研究者は、ほとんどのウイルス感染症について、感染者の複製ウイルス粒子の量、またはウイルス量が、疾患の重症度の潜在的な指標または予測因子であることを長い間知っていました。RT-PCR試験として知られている鼻咽頭スワブ、上のSARS-CoVの-2の存在についての現在の標準的な試験は、コロナウイルスの存在についてテストが「陽性」か「陰性」かを報告するだけです。
今後は、ウイルス量についての検討が必要ではないかと説明しています。