menu

腹腔鏡下の鼠径ヘルニア修復手術において、ヘルニア嚢(ヘルニア袋)の管理方法

この研究は、腹腔鏡下の鼠径ヘルニア修復手術において、ヘルニア嚢(ヘルニア袋)の管理方法についての比較を行ったものです。具体的には、ヘルニア嚢の縮小(RS)と切断(TS)の方法を比較し、手術後の結果を調査しました。

研究では、2941人の患者を含む6つの適格な研究を分析しました。そのうち、TSグループには821人の患者が、RSグループには2120人の患者が含まれていました。総合的な分析では、TSグループはセローマ(腫れ)の発生率が低く(OR = 1.71; 95% CI [1.22, 2.39], p = 0.002)、入院日数が短い(MD = -0.07; 95% CI [-0.12, -0.02], p = 0.008)ことが示されました。一方で、両グループ間では合併症(OR = 0.87; 95% CI [0.34, 2.19], p = 0.76)、手術時間(MD = -4.39; 95% CI [-13.62, 4.84], p = 0.35)、再発率(OR = 2.70; 95% CI [0.50, 14.50], p = 0.25)、および術後の疼痛において有意な差はありませんでした。

結論として、このメタ分析から、ヘルニア嚢の切断は、セローマの発生率が低く、入院日数が短く、合併症、手術時間、再発率、および術後の疼痛については縮小と比較して類似していることが示されました。したがって、メッシュ手術による弊害はいまだ解消されていないことが明確であり、また、このデータから、積極的にメッシュをすすめるとはいえない。まだ、メッシュを使わないネイティブ・テッシュリペアとの比較は十分でないと言えます。

自己粘着性外科用メッシュ。メッシュ固定方法に代わるか?

膀胱痛症候群(BPS)と妊娠

関連記事

  1. 寝すぎも寝不足も認知症になりやすい

    英国(English Longitudinal Study of Agei…

  2. 毎日の運動は癌による死亡を減らすかもしれません

    JAMA Oncologyが 2020年6月18日にオンラインで公開した研…

  3. ヘルペス髄膜脳炎

    髄膜は、脳を覆う薄い組織の層です。これらの組織が感染すると、髄膜炎と呼ばれ…

  4. VIEW medical site

    健康な性生活の心

    定期的な性生活は多くの心臓の健康上の利点を提供します。しかし、あなたは心臓…

  5. 尿もれのパッドテストが有効です。

    腹圧性尿失禁や骨盤臓器脱の手術をうける際に国際的に使われるのが尿もれのテス…

  6. ハーバード大も骨盤臓器脱メッシュに慎重な構え

    ハーバード・ヘルス・ニュースレターは、次のように伝えています…

  7. 最近の試験では、間質性膀胱炎に対するDMSO膀胱…

    ジメチルスルホキシド(DMSO)は、間質性膀胱炎/膀胱症候群(IC / P…

  8. 喫煙は心血管リスクを伴います

    『私は本当に喫煙者ではありません。私は一日に数本のタバコを吸うか、週末に外…

PAGE TOP