医学誌Eur Urolに報告されている研究では、前立腺特異抗原(PSA)値上昇が見られる前立腺がん疑い患者178例を対象にした研究をしました。
比較するのは、
治療不要のがんのマルチパラメトリックMRI(mpMRI)上の病変の特徴
経会陰式マッピング生検(TPM)で判断した治療を要するがん(significant cancer)
です。これで、前立腺がんは必ず生検という考え方をくつがえすことができます
やはり、診断はMRIで十分という前立腺がんは存在する
生検を要するがんでは、不要のがんに比較して、MRIのデータが確実にことなることがわかりました。
不要のがんは、正常の人とは確実にことなりました。
現在の問題点を解決する糸口に
前立腺特異抗原が上昇している人では前立腺癌が疑われますが、そこで、磁気共鳴画像法(MRI)をしてみると、がんには見えないというケース。たいへん多いことです。その場合は、いままでは、ねんのためにと、生検をしてきました。
この研究では、このような偽陽性病変は癌性病変とは異なる特徴を持っていることがわかりました。
これは、医師がMRIを有効利用できる良いツールを開発できる可能性があることを意味します。